|
P.21 J.S.バッハ パルティータ
第1番〜6番
BWV825〜830
アンドラーシュ.シフ(P)
ECM
2001/02
先日、車のFMラジオのスイッチを入れたら
流れてきたピアノの音に耳が吸い寄せられ
曲が終わるまで駐車場の中にいることに...。
その時の演奏がこのCD、アンドラーシュ.シフ
2007年ライブ録音のパルティータでした。
そういえば、これと同じような場面が前にも...。
チェンバリストのスコット.ロスのパルティータを
初めて聴いたのも立体駐車場の中でした。
その時、鉄骨とコンクリートに囲まれた中で響いた
パルティータは今でも忘れられません。
シフのピアノは初冬の大気のように澄んでいながら
舞い降りて重なった落ち葉のような暖かみも感じられます。
何色もの淡い色が重なり合い、また離れて行く
その音の消え際がなんともいえません!
バッハの大きさと、なによりも音楽の喜びを
気付かせてくれるCDが、また一つ増えました。
2009.12.12
|
|
P.22 クリスマス・パスト
アンサンブル エクレジア
波多野 睦美(Ms) つのだ たかし(Lt)他
女子パウロ会
もうすぐクリスマスですね。
今年の新潟はホワイト
クリスマスになりそうです。
そんな静かな夜にふさわしい一枚を...。
アンサンブル エクレジアが1990年から1997年
にかけて録音した、5枚のCDから抜粋されたものです。
ここでは、ルネッサンスやバロックの古いクリスマスの曲が
収められています。
私が波多野さんとつのださんの音楽を初めて聴いたのも
このシリーズのCDでした。
心の中にすーと入ってくるような、祈りの音楽が流れた時
探していたものを見つけた喜びがあふれました。
この季節になると、いつも思い出す大切な一枚です...。
2009.12.20
|
|
P.23 J.S.バッハ クリスマス
カンタータ集
BWV 36.BWV61.BWV132 他
ケヴィン.マロン(cond)
アレイディア.アンサンブル
NAXOS
8.554825
もう一枚クリスマスにお薦めのCDを...。
カナダの古楽アンサンブルが、バッハのクリスマス用の
カンタータを入れたCDです。
少人数で演奏されるカンタータは、それぞれの音が明瞭で
すがすがしく響きます。
36番のソプラノのアリアを聴いただけでも、バッハの
旋律の美しさを感じてもらえると思います。
いつの日か、バッハが眠る聖トーマス教会で
カンタータを聴きたいものです...。
2009.12.20
|
|
P.24 R.シュトラウス
歌曲集 4つの最後の歌 他
バーバラ・ボニー (sp)
マルコム・マルティノー
(P)
DECCA 460 812-2(輸入盤)
ユニバーサル ミュージック POCL1894
(国内盤)
この冬の間、持っている「4つの最後の歌」
の
CDを集中して聴きました。
ほとんどがオーケストラとの演奏ですが
このCDはピアノ伴奏、、、。
バーバラ・ボニー
の静かな歌声と
音を紡いでいくようなピアノが何ともいえません。
年齢を重ねて、初めて近づくことのできる
音楽の一つではないでしょうか、、、。
霧の立ち込めた夕暮れの中に一人で佇んでいて
その先に、ぼんやりとした灯りが見え隠れする、、、。
現世とその先が混然としているような不思議な
音楽です。
数年前に「りゅーとぴあ」で彼女の歌声を
聴く事ができました。
今度はぜひこの曲を、、、。
2009.12.20
|
|
P.25 Here,There
and everywhere
( セルシェル・プレイズ・ザ・ビートルズ )
イェラン・セルシェル (g)
DGG 447
104-2(輸入盤)
POCG 1919 (国内盤)
先日、ビートルズが大好きな小学校の先生が
楽風舎に来ました。
お酒を飲みながら何枚かのCDを聴いたのですが
思い出してこのCDを棚から・・・。
数あるビートルズのカバーアルバムの中でも
私が一番好きなCDです。
ギター1本で演奏されているせいか、ビートルズの曲の
メロディーの美しさがシンプルに伝わってきます。
発売されたのは15年も前なのに、いつ聴いても新鮮。
それもそのはず、編曲者には、セルシェル本人の他
武満
徹 氏などの名前が・・・。
最後の曲「Across the Universe」は圧巻です!
写真のCDは最初に買った輸入盤。
タイトルが「 Here,There and everywhere
」。
ところが現在はこちら「The fool on the
hill」に。
中身は同じなんですが、タイトルだけが変更。
これもめずらしいパターンですね。
このCDと、その後出たパート2からの抜粋盤も
リリースされています。
2010. 4. 1
|
|
P.26 the very
thought of you
エミリー・クレア・バーロウ (vo)
EMG
443(輸入盤)
しばらく更新しないうちに梅雨に入りました。
毎日、蒸し暑い日が続いています。
こんな時は、冷えたジンのソーダ割りが格別です・・・。
そんな夕方にぴったりなのがこのCD。
カナダ出身のエミリー・クレア・バーロウの歌声は
とてもチャーミングです。
その上、変な癖がなくリズム感も最高!
フランス語の曲もいいですよ!
このアルバムの前後にリリースされた2枚のCDも
お薦めです。
さて、もう一杯、飲もうかな・・・。
2010. 7. 3
|
|
P.27 ヴィヴァルディ
協奏曲集「 調和の霊感 」Op.3
イタリア合奏団
DENON COCO-73064-5
先日、知人から「この曲知ってます?」と、ケイタイに
録音されたヴィオリンのソロを聞かされました・・・。
うーんどこかで聞いたことがある旋律です。
なんでも今から30年ほど前に放送されたNHKドラマ
「 川の流れはバイオリンの音
」のなかで流れる曲との事。
うーん・・・最初バッハかなーと思ったのですが
少し違うような・・・。コレッリかヴィヴァルディかなー?
即答できずに楽風舎に帰ってさっそく名曲探偵?を・・・。
まず、ヴィヴァルディのCDを何枚か聴きました。
数時間後、再販されたばかりのBlu-specCDを入れると・・・。
「この曲だー!」見つけました!!
それが「
調和の霊感 」協奏曲11番RV.565の二楽章ラルゴ。
とてもきれいな曲で、バッハがオルガン協奏曲BWV596
としても編曲していました。
その後ドラマのビデオを借りて見ました。
イタリアのクレモナの風景や人々がドキュメンタリー風に
描かれた、とても静かなドラマでした。
2010. 9. 23
|
|
P.28 コレッリ ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ集
作品5より
寺神戸 亮 (バロックVn)
シーベ・ヘンストラ
(Cemb/Org)
ルシア・スヴァルツ (バロックVc)
DENON COCO-73075
今では世界的なバロック
ヴァイオリン奏者になった
寺神戸(てらかど)さんのCDの中で、私の一番のお気入りが
先回のCD手帳でも取り上げた、DENONの廉価版シリーズで
発売されました。
最初の販売価格の半分以下で、しかも高音質盤です!
なんだかレコード会社の宣伝文句みたいですが
ぜひ一度聴いてみて下さい・・・。
寺神戸さんの、澄んだヴァイオリンの音色は
磨かれた大理石の質感にとても近いと思います。
硬質でありながら、しっとりとした水分を感じさせる
その音が、空間に解き放たれる瞬間は
正に音楽の悦びそのものです・・・。
2010. 10. 31 |
|
P.29 When You
Smile / Best of Louis Armstrong
ルイ・アーム・ストロング
(Tp/Vo)
ユニバーサルUCCU-1279
アルバムのタイトルになっている1曲目
「When You're
Smiling」の邦題は「君ほほえめば」。
最近TVのCMで流れているので耳にした方も
多いと思います。
このCDはルイ・アーム・ストロング「サッチモ」の
愛称で呼ばれるジャズの巨人のベストアルバム。
私もサッチモのCDは何枚も持っているのですが
先日、素敵なジャケットに引かれてレジの前へ・・・。
この年になって、ようやく彼の音楽の大きさが
解るようになった気がします。
陽気なトランペットの音と、だみ声の歌は
苦しみや悲しみを乗り越えた後の音楽。
優しさと、慈しみにあふれた本物の音楽です・・・。
「When
You're Smiling 」では、もう1人
この人の歌も忘れられません。
村上 春樹セレクトCD、ポートレート・イン・ジャズで知った
ビリー・ホリデイ版。こちらも心に染みます・・・。
「君ほほえめば」、いいタイトルですね・・・。
2010. 11. 28 |
|
P.30 love
songs
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター (Ms)
ブラッド・メルドー
(P)
naïve V 5241
今年最後のCDは、私の好きなメゾソプラノの
オッターとジャズピアニストのブラッド・メルドーが
組んだ素敵なこのアルバムに・・・。
二枚組みの一枚目はブラッド・メルドー作の歌曲集。
二枚目はフランス映画などの挿入歌を、静かで深い
オッターの歌声とメルドーの軽やかなピアノが奏でます。
中でも「バグダットカフェ」の中で印象的なCalling
Youは
・・・!!
この曲いろいろな人が歌っていますが、映画のイメージが
大きすぎるのかどれも今ひとつでした。
オッターの歌はそれらとは別の世界へ運んでくれます・・・。
エルビス・コステロと組んだCDとともに、また一枚
お気に入りが増えました。
P・S 今日まで新潟市のシネ
ウインドで「バグダットカフェ」
を上映していたのですが、仕事で行けませんでした。
正月休みに、DVDをゆっくり見ましょう・・・。
2010. 12. 30 |