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CDがLPに取って代わった頃、
音楽再生に未来はないと思いました。
それ程その頃のCDとCDプレーヤーは
完成度が低かったように思います。
 今世紀に入って、ようやくソフト、ハードともに
聴くに堪える、いや聴くに値する物に
なって来たと感じています。
 
 このコーナーではジャンルを問わず、気に入ったCDを
思い付くままに棚から取り出してみたいと思います。
 

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P.1-10
  P.11-20  P.21-30  P.31-40  P.41-50  P.51-60

.70 「 JS・バッハ ヴァイオリン・ソナタ集 」

     

 

            ルノー・カピュソン(vn)

            ダビィッド・フレイ (pf)

                      

            ERATO 0190295505783(輸入盤)

 

 秋が深まってもうすぐ冬がやって来ます・・・

このところ、手に取るCDはバッハが多いようです

 

 最近は古楽器を使った演奏が主流のようですが

こちらはモダン楽器を使ったもの・・・

チェンバロの代わりにピアノが使われています

数年前に購入したのですが繰り返し聴き続けることに

 

 落葉が静かに落ちてくるようなピアノの音と

木漏れ日のような柔らかいヴァイオリンの調べに

心が落ち着きます・・・

 

 暗いニュースばかりの昨今ですが音楽のありがたさを

感じさせてくれる一枚です・・・。

 

                   2022.11.21

.69  「 シルヴェストロフ・ピアノ作品集 」

 

         エリザヴェータ・ブルーミナ( pf

            GRAND PIANO GP639(輸入盤)

 

 先回のCDからシルヴェストロフという

ウクライナ出身の現代作曲家の音楽が気になって

何枚かCDを取り寄せる事に・・・

中でもこの一枚がとても心に残りました

 

 エリザヴェータ・ブルーミナはロシア系ドイツ人で

シルヴェストロフの宝石のような小品が20曲ほど

収められています

 雪の季節にぴったりな透き通った響きに

耳を傾けていると白い平原や遠くの山々が

目に浮かんで来るよう・・・

とても素敵な作品集です

 

 ただ気がかりなのは最近のウクライナの情勢

作曲家が愛する祖国の人々や自然が

平穏である事を祈っています・・・

 

 

                   2022.2.8

.68  「 M E M O R Y

 

           エレーヌ・グリモー( pf

                  ドイツグラムフォン4835710(輸入盤)

 

 年末年始は時間がある限り音楽を聴いていました・・・

そんな時CDを探していたら未開封のアルバムが出てきました

 

 エレーヌ・グリモーはフランス出身の女流ピアニスト

彼女の感性は前から好きでアルバムも何枚か持っています

 忙しさなのか物忘れが激しくなったのか分かりませんが

だいぶ時間が経ってから聴くことになってしまいました・・・

 

 ドビュッシー、サティ、ショパンの聴きなじみのある曲も

素敵ですが初めて聴く冒頭のシルヴェストロフのパガテルから

すっかり心が引き寄せられました・・・

 窓の外は静かに雪が舞っていてまるでピアノの音符のよう♪

 

 これからの季節、音量を絞って何度も聴くことに

なりそうです・・・。

 

                   2022.1.9

.67 JS・バッハ 

    「 ピッコロ・チェロ伴奏によるアリア集 」

 

  オフェリー・ガイヤール( picc.vc / cond

    サンドリーヌ・ピオー ( sp )他

          プルチネッラ・オーケストラ

                          

            Aparte APO45 (輸入盤)

 

 

 先回に続いてバッハのアルバムを・・・

 

 バッハの声が入った曲は受難曲やミサ曲

そして膨大な数のカンタータなど教会音楽が主ですが

どの曲から聴き始めたらいいのか分からない方も

多いかと思います・・・

 私も20代の時にカール・リヒターのマタイ受難曲の

5枚組?LPを最初に買っては見たものの

しばらく手が出なかった記憶があります・・・

 

 このCDはその頃からの古い友人が送ってくれました

数多くのカンタータの中からえりすぐった名曲が

ピッコロ・チェロという小ぶりのチェロやオーケストラと

人の声が溶け合って響きます・・・

 

 これからバッハの声楽曲を聴いてみたい人はもちろん

今まで聴き続けてきた人にもぜひ手に取ってもらいたい

一枚です・・・。

 

                  2021.11.23

 

.66 JS・バッハ 

    「 ヴァイオリンとチェンバロの為のソナタ集 」

 

              山縣 さゆり  ( b.vn

                            天野 乃里子 ( cemb

                           

 La Compagnie Baroque (輸入盤:国内流通仕様)

 

 爽やかな秋の空気の中であれほど聴いたモーツァルトでしたが

木枯らしが吹き始め日が短くなって冬の気配が感じられると

ついバッハのCDに手が伸びます・・・

 

 オランダ在住のチェンバロ奏者、天野 乃里子さんの

自主レーベルで同じオランダで活躍している山縣 さゆりさん

との初アルバムとのこと・・・

 

 静かに流れて昇華していく旋律に耳を傾けていると

今更ながらバッハの音楽の美しさと深さが心に染みてきます

コロナ渦で制約が多かった中、音楽がいつもそばにいてくれて

どれだけ救われたか分かりません・・・

 

 これから何回も何回も聴き続ける事になると思う

そんなアルバムに出会えてとても幸せです・・・

 

                        2021.11.11

 

.65 「リフレクションズ」プレイズ・ラフマニノフ、

                  ファリャ、グラナドス

                   

 

              パブロ・フェランデス( vc

                            デニス・コジュヒン ( pf

                          

  Sony Music     19439853782 (輸入盤)

  Sony Classical SICC-30578 (国内盤)

 

 久し振りに素敵なチェロのCDに出会えました・・・

 

 店頭で何気なく手に取ったのですが聴いて驚きました!

どの曲も歌心にあふれていてとても若きチェリストの

デビューアルバムとは思えません・・・

 

 フェランデスはスペインのマドリード生まれ

母国のファリャやグラナドスは手の内に・・・

ラフマニノフも広大な背景が浮かんで来るようです

 

 同じ名前のチェロの神様、パブロ・カザルス編曲の

「鳥の歌」も最後に収められていて

静かに幕が降りるような一枚になっています・・・。

 

                   2021.5.16

 

.64 JS・バッハ 「 バッハ・シークェンス 」

 

                

                   須川 展也( Sax

                          

 YCCS-10091 ヤマハミュージックコミュニケーションズ

 

 昨年末から一番多く聴いたバッハのCDです・・・

 

 原曲は無伴奏ヴァイオリンの為の3曲のパルティータ

それを須川氏がアルトとソプラノのサクソフォン用に編曲し

アルバムに収めました・・・

 サックスでバッハと言えば無伴奏チェロ組曲のCDは

今まで何枚かありましたがヴァイオリンは初めてでは?

 

 最初はさて、どんなものかと身構えていたのですが

聴き始めからなんの違和感もなく旋律が流れ、重なり

広がって行き最後まで・・・

 ヴァイオリンだと内向的になりがちなのですが

サックスという楽器の特性なのか演奏者の感性なのか

この演奏は外に向かって大らかに広がって行く感覚が・・・

 

 改めてバッハの大きさを感じさせてくれる一枚でした・・・。

 

                   2021.2.22

.63 WA・モーツァルト 「 クラリネット五重奏曲 他 」

             フローラン・エオー(cl)他

                            

           ALPHA 498  ALPHA CLASSICS 輸入盤

 

 

 先回から1年以上も更新していませんでした (-_-;)

その間もCDは増え続けて棚に収まら無いように・・・

 

 暑さが収まってからはモーツァルトを聴くことが

多くなった気がします

モーツァルトは周期的に聴きたくなる時が来るのですが

久し振りにやって来たという感じです・・・

 

 机の上に並べたのはこの所良く聴く新しい録音のCD

木管楽器の演奏が多いですね

 なかでも今回のクラリネット五重奏は晩秋にかかる

この季節にはぴったりかも知れません・・・

 風で揺れている色付いた木の葉のように

光と影が入り混じって目に入るような感覚になります

 

 クラリネットはフランス出身の フローラン・エオー

最初はコーヒーカップのジャケットに魅かれて

購入したのですが演奏も素敵でした!

少し抑えた2楽章は静かに心に入ってきます・・・

秋ですねー

 

                      2020.11.3

.62 JS・バッハ 

「 バッハ作品集 CONTEMPLATION (瞑想)」

          アンヌ・ケフェレック( pf)他

                          

     輸入元(株)キングインターナショナル

 MIRARE MIR082

 

 久し振りにご紹介するのは夏前に友人から頂いた

このアルバム・・・

アンヌ・ケフェレックはフランス生まれのピアニストですが

今まで持っていたのはバッハのパルティータ1枚だけでした

 

 瞑想と名付けられたこのバッハの美しい小品集は

昨今の刺激的な演奏とは対極のもの・・・

少しくすんだ色合いの中にも芯があるピアノの音が

ゆったりと静かに流れて行くのを聴いていると

安らかな気持ちに・・・

 野辺のきれいな草花や風で揺れる樹々をただ見ている

感覚に近いでしょうか・・・

 

 秋の夜長に少しボリュームを絞って聴いてみてください・・・♪

 

2019.9.1

.61  F・クープラン 「 ヴィオール曲集 」

                  酒井 淳    (gmb)

クリストフ・ルセ(ceb)

            他

           キング インターナショナル KKC 5863 

 

 この間、久し振りに知人の演奏会に行ってきました・・・

ビオラダ・ガンバというチェロに似た楽器を弾くのですが

当日はフランスの作曲家クープランのヴィオール曲集第1番が

心に響きました・・・

(ちなみにヴィオールはガンバのフランス語です)

 

 初めて聴く曲でしたが晩秋の夕暮れ時を思わせる

とても素敵な演奏でした・・・

 

 帰ってからCDが欲しいと思い調べてみたら

なかなか無いのです・・・

ようやくたどり着いたのがこのCD!

酒井さんはチェロ奏者としても活躍中の若手だそうですが

今まで知りませんでした。

 さっそく聴いてみると・・・

静かにそして深く、ゆっくりと時が流れて行きます・・・

 

 今年最後に、こんなCDを紹介できて嬉しいです・・・

 

                      2018.12.21


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